当院は交通事故の患者さんにも、患者さんの立場に立って十分な治療を心がけています。
事故治療の流れ（最初に、事故を警察に報告して現場検証を受けて下さい）
重傷かもしれない事故はまず救急外来のある大きな病院にかかってください。たとえば歩行者・自転車・バイクと車の事故や、頭や顔をけがした場合は軽症と考えず、救急車を呼んで救急診療を受けた方がよいでしょう。
事故後は出来るだけ早く来院してください。また保険会社に「小西整形外科にかかる」と伝えていただくと、保険会社から「うちが治療費を支払います」との連絡が当院に来ます。それまでは患者さんに治療費を立て替えていただくことがあります。
症状を詳しくお聞きして、レントゲンなどの検査を行い、治療方針をお伝えします。
また
①警察に提出する診断書と、必要に応じて②勤め先に提出する診断書をお渡しします。
※①は、出来るだけ早く警察に提出してください。
相手側の保険会社はあくまで加害者の代理であり、できれば損害賠償額を少なくしたいといった思惑があるようです。「以前から首や肩はよくこるほうですか」などと何気なく聞いてきて、その後に保険会社は「首や肩の痛みは、事故前にもあった」と主張することもあります。中高年の方で腰痛や頚部痛・肩こりなどの既往があるのはごく普通のことですので、余分な話はせず、「体のことはお医者さんにお話します」と伝えてください。
これは病院から保険会社に患者さんの病状を伝えて治療費の支払を受けるために必要です。できるだけ早く保険会社へご提出願います。なお「個人情報を無制限に保険会社に提供する」ことに不安に感じたら、医師にお伝えください。後からでも治療費請求に必要な情報だけに制限することができます。
ご自分または家族の自動車保険に弁護士特約が付随していると、無料で弁護士に交渉を依頼できて、補償の不利を防ぐことができます。ただし自分の保険会社が紹介してくれる弁護士ではなく、インターネット等で調べて事故相談に熱心な弁護士に電話で依頼するのが良く、弁護士特約の手続きもやってくれます。当院にも複数の弁護士事務所のパンフレットが置いてありますので参考にして下さい。
交通事故の治療費は通常自賠責保険によってカバーされます。相手方が任意保険にも加入している場合、患者様は通常、自己負担する必要はありません。治療費用は保険会社が支払います。
「交通事故などの他人の行為（第三者行為）が原因で負傷した時の治療費は、加害者が負担すべきものであり原則保険証は使用できません」と東京都区ホームページに掲載されています。赤字におちいっている健康保険財政を適正化し、医療費資源を守るためにも、安易に保険会社の要望に応じることは好ましくありません。ただし、自損事故や相手が無保険やひき逃げなどの場合に健康保険を使用して交通事故治療を受けることはできます。また自分の事故責任が70％以上なら健康保険を使用したほうが良いでしょう。ただし健康保険を使用すると、自賠責から支払われる慰謝料（通院1日につき4300円）を受け取ることができません。また健康保険には後遺症という概念がありませんので、後遺症の認定請求が困難になることがあります。
2週間以上経過して初めて受診されると、事故による症状と認めてもらえないことがあります。ほかの病院などで最初に治療を受けた場合は、転院の時にできるだけ紹介状をもらって来てください。なお他院ですでに治療中止になった場合はお引き受けできません。
当院では交通事故治療で接骨院などにかかることをお勧めしておりませんが、次の条件全てに当てはまる場合には許可しております。
当院に通っていて、受傷後6ヶ月以上を経過しても、強い痛みなどの症状が続く場合、患者さんの希望があれば、後遺障害診断書をお書きしています。ただし後遺障害の判定は、自賠責保険(国が管理している強制保険)の管轄になります。現在の治療費を担当している相手方の保険会社の管轄ではありませんので、診断書代金は患者さんご自身に支払っていただき、もし後遺障害が認められた場合に自賠責保険から診断書代が患者さんに支払われることになります。 なお、労働省の通達によると「症状固定・後遺障害の検討は医学上妥当と認められる期間（6ヶ月以上）に十分な治療を行って後も症状がつづく場合に、それ以降の妥当な時期に行うこと」と指示されていて、6ヶ月以前に後遺障害診断書を書いても全く認定されません。
